なぜ歯が抜けたまま放置してはいけないのか
皆さんこんにちは。
皆様こんにちは。
横浜市南区の河原歯科クリニックです。
むし歯や歯周病で歯を失っても、「一本ぐらいいいだろう」と考える人も少なくありません。
ですが、これは本当に正しいのでしょうか?
今回は歯が抜けたまま放置してはいけない理由をお話しします。
歯は、人間が生きていく上で大切な「食事」に大きく影響します。
食べ物を細かく噛み砕くことで、胃腸での吸収をスムーズにしたり、歯ごたえなどの感覚は、食事を楽しんだりするのに欠かせません。
もし誤ってお口の中に異物が入ってしまっても、噛む感覚で気づくことができます。
また、唇や舌の動きをサポートして、明瞭に発音しやすくする、噛む刺激が表情筋に伝わることで、顎の骨の成長が促されて豊かな表情を作る、食いしばることで全身の筋肉を効率よく使い、瞬発的な力を発揮する、などの役割も果たしています。
何らかのトラブルで歯を失っても、「歯の1本や2本無くても問題ない」と放置してしまう方も意外と多くいらっしゃいます。
しかし、歯が抜けたまま放置することで、以下のようなリスクが生じます。
・歯がスペースに移動する
歯が抜けてできたスペースの両隣の歯が、隙間を埋めようと少しずつ移動するため、歯並びが乱れてかみ合わせがおかしくなってきます。
かみ合わせが悪くなると、むし歯や歯周病のリスクが高まったり、全身のバランスが悪くなったりしてしまいます。
・噛み合うはずの歯が浮いてくる
ものを食べるとき、上下の歯がかみ合う状態が普通ですが、歯が抜けたままだと噛み合う歯がなく、徐々に歯が浮いてきてしまい次第に歯が伸びてきてしまいます。
・歯槽骨が痩せてしまう
歯を支える「歯槽骨」は、外部からの刺激を受けない状態が続くと痩せてしまいます。
歯が抜けたままだと、上下の歯がかみ合う刺激などが伝わらずに歯槽骨が痩せてしまい、顔の輪郭にも変化が現れ、シワやたるみの原因となってしまいます。
もし歯を失ってしまった場合には、義歯を使って歯を補うことが大切です。
義歯には、取り外し可能な義歯で、一本の歯の欠損から全ての歯を失った場合にも対応できる「部分入れ歯」や「総入れ歯」、失った歯の両隣の歯を土台とし、3本以上の繋がった人工歯を固定する「ブリッジ」、外科手術で顎の骨にインプラント体を直接埋め込み、その上に人工歯を装着する「インプラント」といった種類があります。
患者様のお口や全身状態、見た目やご予算などのご希望に合わせて、どの義歯を使って治療するかを決めていきます。
このように、たとえ1本でも歯がない状態で放っておくと、さまざまなトラブルを引き起こします。
メリット・デメリットを考慮しながらご自分に合う義歯を選んで、早めに歯を補いましょう。